2019年6月10日に放送された『あさイチ』で、栄養豊富&美容にもよい食材として「きくらげ」が紹介されました。乾燥きくらげの戻し方のポイントをはじめ、プロの料理人がきくらげを使ったおいしいレシピなど見どころ盛りだくさん♪
ゲストには以前きのこ家でもお話をおうかがいしたことがある東京農業大学教授の江口文陽さんもお招きされていました。
今回は番組で紹介された情報をもとに、美容食材として注目されているきくらげの魅力をご紹介します。
きくらげはシイタケやマイタケなどと同じ「きのこ」の仲間で、漢字で書くと「木耳」。
クラゲという名前から海藻などの海の幸だと思われる方も多いのですが、山の幸です。
一般的には乾燥キクラゲがおなじみで、特に中華料理などの炒め物や、ちゃんぽん麺・ラーメンのトッピングとして使われることが多いです。
また、かつては中国産が中心でしたが、近年では国産のきくらげが少しずつ増え、キクラゲを乾燥させずに出荷する「生きくらげ」も食べられるようになりました。
(参考)生キクラゲと乾燥キクラゲの違いは?おすすめレシピもあわせてチェック!
きくらげは特に「食物繊維」が多い食材で、その分量はゴボウの約3倍!
特に不溶性食物繊維が多く含まれており、食べることで腸の調子を整え、お通じの改善効果が見込めます。
また、カルシウムの吸収を促し骨を丈夫にしてくれる「ビタミンD」は食品の中でもトップクラス!
食べ続けることで骨や歯を丈夫にしてくれ、骨粗しょう症の予防に効果が見込めます。
その他にも鉄分など各種ミネラルも含まれており、薬膳では黒キクラゲは貧血予防に良い食材とも言われています。
1日に食べてもよい目安としては50g程度。
食物繊維が豊富なので、一度にたくさん食べ過ぎるとお腹がゆるくなってしまう方も。様子を見ながら取り入れていくのがオススメです。
また、白キクラゲには保湿効果がある良質なトレハロースが豊富に含まれています。
世界三大美女の一人に数えられている楊貴妃は、料理や洗顔にきくらげを使っていたと言われており、肌にぬったり、食べたりすることで美容効果が得られるのだとか。
戻し方の基本は、冷水につけてじっくり5~6時間かけて戻すこと。
熱湯などの高い温度で一気に戻すと戻し方にムラができてしまったり、組織の一部が壊れて栄養が失われてしまう可能性もあります。
きのこ家では就寝前にきくらげを水につけておき、冷蔵庫で一晩かけて戻すという方法を紹介しましたが、うっかり戻すのを忘れてしまったなんてこともありますよね……。
そこで番組で紹介されていたのがお湯+砂糖+炭酸水で約30分で戻す方法です。
砂糖の浸透圧で栄養が流出するのを防ぎ、炭酸水の泡がきくらげの表面を刺激して、プリプリの食感になるんだそうですよ。
【30分で乾燥キクラゲを時短戻しする方法】
①乾燥キクラゲをボウルに入れ、お湯と砂糖を加える。
(お湯1リットルに対して、砂糖5グラム)
②さらに炭酸水を加えて約30分おく。
(お湯1リットルに対して、炭酸水250ミリリットル)
食べきれなかった・戻しすぎてしまった乾燥キクラゲは、数日であれば冷蔵庫で、長期間保存したい場合は冷凍庫でも保存できます。
冷蔵庫で保存する場合は、保存袋やボウルに水と一緒に入れて冷蔵庫へ。
冷凍する場合は、石づき等をカットして食べやすい大きさに切り、水気をふいて保存袋に入れて冷凍します。料理に使う際には、凍ったまま加えてください。
中国料理店の料理長・林浩勝さんや、フレンチの達人・山岡昌治さんをゲストに、番組では和洋中様々なきくらげレシピが紹介されていました。ちょっとした調理のコツなど、どれもマネしたくなるものばかりです♪
【材料:3人前】
卵3個、水溶き片栗粉小さじ1、豚もも肉(薄切り)50g、タケノコの水煮50g、長ねぎ30g、ほうれん草30g、戻したきくらげ50g、しょうが5g
合わせ調味料(酒小さじ1、砂糖小さじ2、鶏がらスープ70mL、酢小さじ1/2、醤油大さじ2・2/3、こしょう少々)
【作り方】
①卵に水とき片栗粉を加える。フライパンに油をひき卵を流し入れたら、空気を入れながらふわっと卵を炒めて、一度取り出す。
②同じフライパンに少量の油をひき、長ねぎ・しょうがを軽く炒め、豚肉を加えてさらに炒める。火が通ったら、たけのこ、ほうれん草、きくらげを炒める。
③卵を戻して、合わせ調味料と絡めて完成。
【材料:2人前】
戻したきくらげ60g、きゅうり1本、塩小さじ1
たれ(いりごま小さじ1/2、おろしにんにく小さじ1/3、醤油大さじ1、砂糖大さじ1、豆板醤小さじ1/2、黒酢小さじ1、ごま油小さじ2)
【作り方】
①きゅうりをまだらに皮をむいて食べやすい大きさでそぎ切りにし、ボウルに入れたら塩を振りさっともみ込む。
②きくらげは食べやすい大きさに切り、さっと茹でる。
③ボウルにきくらげを加え、たれを加えて混ぜ合わせる。
戻したきくらげを一度冷凍することで、味がしみ込みやすくなるのだそう。
【材料:2人前】
戻したきくらげ20g、米2合、鶏むね肉150g、にんじん1/4本、油揚げ1枚
和風だし(水315mL、薄口しょうゆ大さじ1、日本酒大さじ1、顆粒だしのもと大さじ2)
【作り方】
①キクラゲは水で戻し、一度冷凍しておく。
②米をといで、炊飯器に入れる。
③油揚げを米と同じぐらいの細かいみじん切りにし、下ゆでした鶏肉、にんじんは食べやすい大きさに切る。
④炊飯器に油揚げ、鶏肉、にんじん、キクラゲと和風だしの調味料、水を加えて炊く。
キクラゲに白味噌を合わせることで、旨みがアップ。コクがありながらヘルシーに仕上がるのだそうです。
【材料:2人前】
戻したきくらげ100g、バター20g、玉ねぎ70g、牛乳1/2カップ、小麦粉10g、鶏のささみ100g、白みそ小さじ2、
スープ(チキンスープのもと3g、水2/1カップ)
【作り方】
①玉ねぎはくし切り、キクラゲは一口大に切る。
②バターで玉ねぎを炒め、小麦粉を加え軽く炒める。
③チキンスープのもと、水、牛乳、鶏のささみ、きくらげ、白みそを加え、10分煮込む。
④とろみが強い場合は、水・牛乳(分量外)を加えて調整して完成。
【材料:2人前】
戻したきくらげ50g、卵1個、アンチョビ10g、オリーブオイル大さじ2、すりおろしにんにく1g、レモン汁大さじ1
白こしょう適量、刻んだハーブ適量、バゲットスライス6枚、きゅうりスライス適宜
【作り方】
①鍋にオリーブオイルとアンチョビを入れて温め、アンチョビを溶かす。
②おろしにんにくを加えて香りを出したら、卵を入れて混ぜながらトロっとするまで中火で加熱する。
③きくらげを加えて混ぜながら加熱し、レモン汁、白こしょう、刻んだハーブをを加えて混ぜ、味を調えて冷ます。
④スライスしたバゲットに軽く塩をしたきゅうりスライスをのせ、③を盛り完成。
最後に酒かすを加えることで、トレハロースをより効率的に取り入れることができるのだそうです。
【材料:4人前】
鶏手羽先8本、長ねぎ(青い部分)5cm、しょうが(薄切り)5枚、水5カップ、戻した白きくらげ100g、ミニトマト8個、青ねぎ3本
薄口しょうゆ小さじ1、酒かす大さじ2
【作り方】
①手羽先に切れ込みを入れ、塩をふる。
②鍋に手羽先、長ねぎ、しょうが、水を入れて中火にかけて、あくを取る。
③白きくらげは石づきを切り落とし、小さくちぎって鍋に入れる。
④半分に切ったミニトマトと5cm程度に切った青ねぎを加え、薄口しょうゆで味を調える。
⑤酒かすを入れてひと煮立ちさせたら完成。
かつては乾燥きくらげのみでしたが、現在じわじわと人気が出ているのが「生きくらげ」。
シイタケにも生シイタケと干しシイタケがあるように、生キクラゲは収穫してから乾燥させずにそのまま出荷しているので、水戻し不要で手軽に食べられるのが特徴です。
国内の生きくらげの主な生産地としては、第1位が茨城県で、第2位が熊本県、第3位が鹿児島県。
(平成29年度特用林産基礎資料を参照)
生きくらげはすぐに食べられるのがメリットですが、1つ注意したいのが「加熱調理」が必要なこと。
必ず炒めたり、煮込んだりして火を通してから食べるようにしてください。サラダ等に加える場合は熱湯で30秒ほど軽くゆでてから使用します。
↓生キクラゲの食べ方や保存方法はこちらの記事でも紹介しています。
近年ではダイエット食材としてテレビで取り上げられるなど、注目が集まっている「きくらげ」。
6~9月にかけては特にきくらげが市場によく出回る時期となりますので、スーパー等で見かけることも多いのではないかと思います。
きのこ家でも、岡山県産・無農薬栽培で育てたきくらげを、岡山県内のスーパーを中心に取り扱っていただいています。番組で気になったという方は、こちらもぜひ手に取ってみてくださいね♪
きのこ家では、岡山県玉野市で無農薬の国産きくらげ&しいたけを製造・販売しています。
栽培したきのこは岡山県内のスーパー各店をはじめ、インターネットからも購入していただけ、商品のご注文は電話からも承ります。
↓きのこ家公式オンラインショップはこちらから