2016年09月20日放送
今回のラジオきのこらむは、岡山のスタジオを飛び出して車で1時間。
かに料理専門店「福山甲羅本店」の料理長・小寺敏弘さんに、生キクラゲを使った家庭でできる美味しい料理について教えてもらいました。
今日から作れる、美味しいレシピ情報とともにお届けしていきます。
1974年生まれ。
21歳から福山市内の飲食店で研鑽をつみ、2009年4月にケイコーポレーションに入社。かに料理の専門店「福山甲羅本店」(広島県)へ配属される。
2011年に福山甲羅本店副料理長を経て、料理長へ就任。
2013年には甲羅事業部統括料理長に就任。
※甲羅本店は、広島県福山市の店舗に加え、岡山県内に岡山市と倉敷市にもお店があります。
所長(浅野産業㈱きのこ研究所所長、以下「所長」): 今日は生キクラゲとカニのマッチングということで、どんな美味しい料理が出るのか楽しみですね。
太田さん(レディオモモのパーソナリティー、以下「太田さん」): はい。ここまで車で1時間、ワクワクしながらやってきました。
蟹と言えばこれからのシーズンが美味しい季節になると思いますし、もちろんきのこもこれから秋がシーズンですよね。今日はどんなメニューをご紹介していただけるのでしょうか?
小寺料理長(福山甲羅本店の料理長、以下「小寺料理長」): 甲羅本店ではカニを取り扱っておりますので、生キクラゲとカニを使った料理をご紹介しようと思います。まずは「きくらげ入りかに玉」です。
太田さん: かに玉!私大好きなんです!
所長: 今目の前に出てきているんですけど、色合いからしておいしそうですね。料理長、これはどのような考えで作られたのでしょうか?
小寺料理長: キクラゲとカニをあわせるときに一番合う組み合わせとして、まず浮かんだのが「かに玉」でした。卵と一緒に、キクラゲの食感とカニの旨みを味わっていただければと思います。
太田さん: 形は真ん丸で、ふわふわした卵の中にキクラゲと、ねぎ、それから蟹の赤身が見えていますが…料理長、中は何が入っているのでしょうか。
小寺料理長: 生キクラゲ、白ねぎ、シイタケ。それから蟹が入っております。
太田さん: 様々な食感が楽しめそうですね。ふわふわした卵にとろ~っと餡がかかっていて、本当においしそうです。
所長: 楽しみですね~。では、実食ということで。
太田さん: はい、ではいただきます。
太田さん: このキクラゲのコリコリ感!ふわふわの卵とコリコリしたキクラゲの食感と、カニの甘味もしっかり感じます!
所長: 卵とあわせることで甘みも出ますし、キクラゲは生を使っているので乾燥と違って少しやわらかみのある食感ですよね。
小寺料理長: 生キクラゲは、食感もさることながら全然旨みが違います。最初に私が食べさせていただいたのが、3年前ですかね。食べた時に、もう衝撃を受けたといいますか…。これだけ生で美味しいものが日本で手に入るんだということを知って、それから虜になったというか。頻繁に使わせていただくようになりました。
所長: ありがとうございます。弊社では大体5年ぐらい前からキクラゲの生産をはじめまして、ケイコーポレーションさんでは、甲羅本店3店舗で、3年ぐらい前からお使いいただいております。
私達が丹精込めて仕上げたキクラゲをこのように美味しく活かしてもらえて、大変ありがたい、光栄なことだと思っております。
太田さん: ご家庭で作られるときには、どんなところに注意したら良いでしょうか?
小寺料理長: やはり食感が命だとおもいますので、キクラゲは大きく切って食感を楽しむのもいいかなと思います。作る時には火を入れ過ぎないようにして、やわらかい食感を大切にしていただければと思います。
太田さん: それでは続いては「きくらげとアボカドと蟹のサラダ」ということですが…もう目が覚めるような色合い。カニとトマトの赤、そしてキクラゲの茶色、アボカドの緑ということで、なんだか元気になれそうな色合いで、本当に具沢山ですよね。
小寺料理長: そうですね。家庭でも色合いを考えて盛り付けると、すごく華やかになると思います。
太田さん: アボカドとキクラゲ…なんだか私は初めての組み合わせです。
所長: そうですね。私ども生産者としては、中々こういう発想って出ないですよね。どういうコンセプトで作られたのですか?
小寺料理長: まずは、キクラゲをサラダにしたかったということ。それからカニを使いたかったのですが、カニとアボカドはすごく相性が良くて。キクラゲとアボカドの食感の違いを口の中で味わっていただけるサラダになったと思います。
太田さん: アボカドは女性の方は大好きですからね。このドレッシングはどんなものになるのですか?
小寺料理長: 梅を使ったドレッシングを用意しました。
太田さん: 梅を使ったドレッシングということで、さっぱり食べられそうですよね。また、この梅の赤色が色鮮やかさに花を添えていますね。ではさっそく頂きたいと思います。
太田さん: 今日は玉ねぎ等も入っていますが、このサラダはお家で作る時には好きな野菜を入れてもいいんですか?
小寺料理長: どの食材が無いと作れないということはないので、キクラゲと、トマト、キュウリあたりがあればいつでも作れるサラダだと思います。
太田さん: では、せっかくなので、まずはキクラゲとアボカドとカニという形で食べてみたいと思います。こちらの料理ではキクラゲを大きなサイズで切ってもらっているので、先程よりしっかりとしたキクラゲの食感を感じますね。
所長: そうですね。元々は手のひらぐらいの大きなキクラゲなのですが、それをざっくり切ったような感じです。それと、火をさっと通しているからか、適度な食感といいますか、歯ごたえと言いますか。
小寺料理長: おっしゃる通り、キクラゲはさっと湯通しして、冷やしてから盛り付けております。食感を残したいので、本当にさっとだけ、湯がいております。
太田さん: やっぱり湯がくことで、瑞々しさ、新鮮さも感じながら、歯ごたえもしっかり楽しめるという形になるのですか?
所長: 乾燥キクラゲを使った場合はですね、けっこうコリコリ感があり、歯ごたえがしっかりしているのですが、生キクラゲの良さは適度な硬さといいますか…まあかたくもなく、やわらかくもなく…このあたりの微妙な感じが良いんですよね。
小寺料理長: 確かに水で戻した乾燥キクラゲの方が食感は強いのですけれども、生キクラゲの方がすごくコリコリとしていて、やわらかさとかたさが絶妙で。生キクラゲの一番良いところだと思います。
太田さん: こう、歯ごたえを楽しみながらもスッと溶けていく感じもあるんですよね。これがやっぱり生のキクラゲの魅力かなと思います。
実際に先程のお話にもありましたが、3年前からこちらのお店でも生キクラゲを使った料理を提供されていますが、調理のしやすさとかもありますか?
小寺料理長: そうですね。キクラゲの大きさもすごく大きくて、年々良いものが入ってきています。カットもしやすいですし、大きさもそろっておりますので、すごく使い勝手が良いです。
太田さん: 今日は2つのレシピをご紹介していただきましたが、本当にどちらも美味しくて。これが実はお家でも簡単に作れるということで、キクラゲって実は家庭料理にも使いやすい食材だということを、改めて皆さんに知っていただけたかなと思います。
所長: 料理長、生キクラゲを使った料理は、甲羅本店さんではどのような料理でいただけるのでしょうか。
小寺料理長: 甲羅本店3店舗では、10月より天ぷらに蟹と一緒に添えて、お出ししております。
太田さん: 天ぷらということで、これまた美味しい食べ方ができるのかなという風に思いますよね。
所長: 10月からレギュラーメニューに入るということなので、ぜひ実際にプロが調理した生キクラゲも召し上がっていただきたいと思います。この秋は、ぜひ甲羅本店さんへどうぞ。
太田さん: 生キクラゲのお料理はランチでもディナーでも楽しめるということです。今回は 福山東インターから南へすぐ、福山甲羅本店からお届けしました。
■きくらげ入りかに玉>>こちらから。
■きくらげとアボカドと蟹のサラダ>>こちらから。
次回も2つの美味しいメニューをご紹介していただきます。どうぞお楽しみに。
>>第13回はこちら。