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2018年10月12日

健康はきのこから!食物繊維で腸内環境を整えよう

きのこの食物繊維で腸内環境を整えよう

こんにちは、きのこ家スタッフのどん子です。

皆さんは普段の生活で、どのぐらいきのこを食べていますか?今回は読むときのこが食べたくなるような、腸と食物繊維のお話です。

ヒトの健康は「腸」から

朝食イメージ

人間の健康にとても影響力があると言われている臓器が「腸」。

実は腸は、脳につづいて二番目に神経細胞が多い臓器。そのため「第二の脳」と呼ばれることもあるんだそうです。

腸の役割は、大きく分けて「消化」「吸収」「排泄」「免疫」の4つ。

食べたものを消化して栄養を吸収・排泄するという役割は漠然と知っているものの、「免疫」にも関係しているのはちょっと驚きですよね。

腸内環境が乱れると、この消化・排泄というサイクルがうまく機能せず、さまざまな病気の原因になってしまうんだそうです。

そしてこの腸内環境を整えるカギとなるのが「食物繊維」です。

食物繊維で腸内フローラを元気に

私たちの腸内には500~1000兆個もの腸内細菌が住み着いているそうなのですが、この細菌の生態系がまるで花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。

腸内細菌は大きく分けて「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類です。

善玉菌は、ビフィズス菌や乳酸菌などのこと。食物繊維やオリゴ糖をエサにして「短鎖脂肪酸」という人間には欠かせない物質を作り、老廃物の分解を促します。

悪玉菌は、ウェルシュ菌や大腸菌などのこと。善玉菌が体に良い働きをするのに対し、悪玉菌は腸内のたんぱく質等を腐敗させ、有害物質やガスを発生させてしまいます。

最後に日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち、現在優勢な方に協力する菌のことです。

腸内フローラのイメージ

3種類の菌のうちどれか一種類だけ多ければ良いというものではなく、腸内フローラのバランスは「善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%」が理想といわれています。

悪玉菌は、タンパク質・脂質が中心の食事や、不規則な生活、精神的なストレス、便秘などが原因で腸内に増えていきます。

そのため善玉菌を活性化するためにも、エサとなる「食物繊維」をしっかり摂取することが重要です。

食物繊維はきのこ類に多く含まれ、人間の消化酵素では分解されない植物成分を指します。
胃や小腸で分解・吸収されずに大腸にまで到達するので、腸内細菌のエサになったり、有害物質を体の外に排出したり、腸内の善玉菌を増やしたりと、腸内で様々な役割を果たしてくれるのです!

食物繊維の多い食材は何?

きのこのイメージ

食物繊維は大きく分けて「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の2種類。
さらに水溶性・不溶性の両方の特性を持った第三の食物繊維「レジスタントスターチ」もあります。

水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなって発酵され、健康維持に欠かせない「短鎖脂肪酸」を生み出します。また、腸内で水を含んで膨らむので、便をやわらかくする作用も。
主に穀類(大麦やオーツ麦)、野菜(アスパラガス、里芋など)、海藻類(昆布、わかめなど)、こんにゃく、果物などに含まれます。

不溶性食物繊維は、便のかさを増して、排便しやすくしてくれます。
こちらは主に穀類(玄米など)、野菜(ごぼうなど)、豆類(大豆など)、きのこ類(キクラゲなど)に含まれます。

食物繊維はどちらか片方だけとればいいというわけではなく、「不溶性食物繊維2:水溶性食物繊維1」のバランスで食べるのが理想とされています。

そのため何か一種類の食材だけを大量に食べるのではなく、バランスよく様々な食材から食物繊維を摂取するのが大切です。

下記では「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を参考に、野菜やきのこをピックアップ。それぞれ100gあたりに含まれる食物繊維の量をまとめました。

食品の食物繊維量比較

特にきのこ類はどのきのこも食物繊維が豊富で、中でもトップクラスの食物繊維量なのが「キクラゲ」。不溶性の食物繊維が多いので、水溶性食物繊維を含む野菜や豆類と組み合わせるのがおすすめです。

食物繊維は1日20gが目安

1日あたりの食物繊維量は男性20g、女性18g

1日に食べるべき食物繊維の量は、男性だと20g以上、女性だと18g以上が目安です。
(それぞれ18~69歳の場合、日本人の食事摂取基準(2015年版)による)

たくさん取り入れるコツは、料理に食物繊維を含む食材を意識的に取り入れること。
いつものご飯に大麦を混ぜて麦ごはんにしたり、炒め物にはきのこ類を多めに加えたりと、一手間加えることで腸にとって嬉しい食物繊維メニューになります。

また、野菜の場合は生野菜をサラダ等でそのまま食べるよりも、煮込んだり炒めたりと調理した方が、同じ100gでも食べる分量が多くなりますよ。

腸内環境を適切に保つためにも、まずは日頃の食生活から見直してみませんか。

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