2016年07月19日放送
6月21日に放送した沖永良部島(おきのえらぶじま)のキクラゲ栽培についてのお話の後編をお届けします。
≫前編の様子はこちらから。
前回のコラムで、沖永良部島のキクラゲは、木の幹に生えてくる野生のキクラゲから採取して、菌床栽培をしているというお話をしました。
実は沖永良部島のキクラゲ栽培では、もう一つ大きな特徴があります。それは、菌床栽培できのこを育てる土台となる「菌床」の材料!
一般的には広葉樹の粉や栄養を袋に詰めて菌床を作るのですが、ここ沖永良部島の菌床はサトウキビから砂糖を作る際にできる搾りかす「バガス」を再利用して作られています。
沖永良部島のキクラゲは水溶性の食物繊維が豊富!
専門家によると、このバガスにはキクラゲの栄養となる物質がたっぷり含まれており、しかも栄養素の粒子が細かいのでキクラゲが栄養を吸収しやすいからではないかと考えられるそうです。
中華料理やラーメン等で食べられることが多いキクラゲですが、国内で販売されているキクラゲのほとんどは中国産。まだまだ国産のキクラゲの取り扱いは少ないのが現状です。
そもそも、国内で本格的にキクラゲの栽培が始まったのは、今から7~8年前ほど前から。新しい商品ですので、どうやって食べたら良いのか、また安定的に供給できるのかどうかといった点から、取り扱いを見送るという市場もまだまだ多いのです。
そこで、私たちは日本各地でキクラゲの普及活動を行っており、現在では東京都や京都府、倉敷市(岡山県)等で、生のきくらげの取引が始まりました。
また、ご家庭の皆様にはウェブサイト「きのこ家」を通じて、採れたての新鮮な生きくらげを食べていただけるような体制となっています。
≫きのこ家オンラインストアはこちらから。
きくらげは、今はまだ身近な食材ではないかもしれませんが、水溶性の食物繊維等の栄養も豊富で、癖が無くどんな料理にもあう美味しい食材です。
今後もよりキクラゲに親しみを持ってもらえるよう、どんどん情報を発信していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。