2016年02月08日放送
まだまだ寒い日が続き、春が待ち遠しいこの頃です。3月3日は「ひな祭り」、ということで、今回は「ひな祭りと食」についてお話します。
「桃の節句」とも呼ばれる「ひなまつり」。内裏雛や三人官女などの「ひな人形」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、春らしい華やかな行事食も欠かせませんよね。 ひなまつりの行事食には、春の訪れを祝い、これからも元気に過ごせるようにと、それぞれ願いが込められています。
一つ目に、ひな人形の飾りにもなっている「菱餅(ひしもち)」。
鮮やかな三色で、上から桃色、白色、緑色。雪が溶けて新芽が芽吹き、ピンクの桃の花が咲いている春の情景を表していると言われています。 それぞれの色にも意味があり、桃色は解毒作用のあるクチナシを使ってあり、「魔除け」の色。白色は、血圧を下げる菱の実を使った「清浄」の色。緑色は、厄除けの効果があるヨモギを使い「健康」や「生命力」を表す色です。 また、独特の菱型は「心臓」を表しており、災厄を除き健康を願う意味もあると言われています。
二つ目に「ひなあられ」。可愛い四色のあられで、ひなまつりと言えばこのお菓子を連想する方も多いかと思います。
一般的に、桃色、白色、緑色、黄色の4色が多く、それぞれの色で四季を表していると言われています。 また、一説によると、ひなあられは菱餅を砕き、炒って作ったのが始まりとも言われています。菱餅の色とひなあられに使われている色が似ているのは、それが最大の要因ではないかと考えられています。
ひなあられには、健康に良いでんぷんが多く含まれており、それぞれの色には菱餅と同じように健やかな成長を願う思いが込められています。
三つ目は「甘酒」。元々は、桃の花を漬けた「桃花酒」が飲まれていたそうですが、現代では「白酒」や「甘酒」が飲まれています。
桃の花には邪気を祓う効果があるとされ、また「百歳(もとせ)」に通じることから、長寿への願いが込められていました。 白酒や甘酒は女性でも飲みやすいことと、桃の花(赤)と、甘酒(白)の紅白がめでたいとのことから、江戸時代以降に定着していった風習のようです。
四つ目は「蛤(はまぐり)のお吸い物」。蛤の貝殻は、2枚の貝が対にならないと合いません。このことから、平安時代には蛤の貝殻を使った「貝合わせ」という遊びも行われていました。
貝がピッタリと合う様から、女の子の「貞操」に通じるとされ、仲の良い夫婦と一生添い遂げられるようにとの願いが込められています。
そして最後は「ちらし寿司」です。昨年も紹介しましたが、岡山では一般的に「ばら寿司」と呼ばれていて、岡山では昔から欠かせない行事食として親しまれてきました。簡単に作れる料理ですが、これ一品でテーブルが華やかになり、一番のおもてなし料理かもしれませんね。
意外にもひなまつり特有の意味はありませんが、「えび(長生き)」や、「レンコン(見通しがきく)」等の縁起が良い食材をたっぷり使用していることと、具材をたっぷり使った華やかな盛り付けが春らしいことから、祝いの席にふさわしい料理としてばら寿司が浸透していったと考えられています。
ばら寿司の具材の一つに欠かせないのが「シイタケ」。甘酸っぱい寿司飯に、シイタケの旨みが良く合いますよね。 シイタケは、今のようにハウス内で効率よく人工栽培ができるようになるまでは、非常に高価な食材だったそうです。 と言いますのも、シイタケはもともと東南アジアの高山帯に多く生息していたそうで、日本(本州)では、冬場にシイタケが自然に生えてくることはありません。 気温が低くなってもシイタケの菌は死にませんが、冬眠状態になりますので、キノコが生えてこないのです。
そこで当社では、シイタケにとって常に丁度良い温度・湿度に管理した部屋を用意し、菌床を使った栽培方法で、一年を通してシイタケを生産しています。 レディオモモの大田パーソナリテイーも、2015年のきのこらむ初回掲載の前に、シイタケ栽培現場へ来られました。
お寿司を一から作るのは手間がかかりますし、核家族では一度に大量に作って、余ってしまうのも困ります。そこで今回は、手軽に少量のばら寿司が作れる、当社の「岡山ばら寿司の素」を、「シイタケの旨煮」「わさびシイタケ」とセットで、5名様にプレゼントします。(応募は終了しました)
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