2017年04月24日放送
中華料理ではおなじみのキノコ、「キクラゲ」。実は国内に流通しているキクラゲの99%は、主に中国から輸入された乾燥キクラゲ。国産キクラゲは生産量がまだまだ少なく、市場やスーパー等の量販店で取り扱いは稀です。
浅野産業では5年前から、アラゲキクラゲの生産技術開発の取り組みを開始。一昨年度から生産数量を増やしてきました。現在は飲食店などで使用される業務用の乾燥キクラゲが中心ですが、健康に関する様々な良い栄養を含む生キクラゲの食品・食材としての良さを、一般のご家庭に広めたいと考えてきました。
そこで今回は、実際に岡山県内で生キクラゲが購入できるスーパーや、キクラゲのうれしい栄養についてご紹介します。
生キクラゲは、乾燥させずに出荷された新鮮なキクラゲのことです。乾燥キクラゲと異なり水で戻す必要がないので、購入してすぐにいつでも気軽に料理に使えるところも魅力です。
まず、キクラゲの特徴として、何と言ってもキクラゲは食物繊維がたいへん豊富な食材であることが挙げられます。
100gあたりに含まれる食物繊維は6.7g(自社キクラゲの分析結果調べ)。これは食物繊維が多いことで知られる野菜「ゴボウ」の約1.2倍にあたります。
また、非常に低カロリーな食品ですので、料理に加えることで食物繊維、カルシウム、鉄分などの不足しがちな栄養を補いながら、便秘改善やダイエット効果も見込めます。
【生キクラゲ100gあたりに含まれる栄養素】
●エネルギー…19kcal
●食物繊維…6.7g(ゴボウの約1.2倍)
●たんぱく質…1.1g
●灰分(カルシウム・鉄分など)…0.3g
●脂質…0.2g
(浅野産業㈱自社キクラゲの分析結果より)
キクラゲは中華料理では一般的ですが、煮てもいいし、焼いてもいいし、揚げてもおいしく、和食ともよく合う食材。具体的には、天ぷらにしたり、刻んで味噌汁に加えたり、鍋に加えるのもおすすめです。
また、生キクラゲの調理時間についてよく質問を受けますが、基本的にはサッと火を通すだけでOK。
例えば野菜炒め等であれば、肉を入れた後に生キクラゲ刻んで入れて、一緒にサッと炒めます。サラダの場合だと熱湯で30秒ほど茹でて、刻んで加えます。
ぜひ様々な料理に加えて、お好みの食べ方を見つけてみて下さい。
生キクラゲは乾燥キクラゲと異なり、鮮度が命の「生鮮食品」。現状では流通経路が乏しく、生キクラゲの販路を見つけることが困難でした。
そこで、キクラゲの生産者である浅野産業の自社社員が、「地産地消」の考えで直接お客様へ接しながらの試食販売を企画。地元スーパーに打診したところ、山陽マルナカの大型店舗10店での取り扱いが2017年4月からスタートしました。
下記取り扱い店舗で購入することができますので、ぜひ乾燥キクラゲと味の違いを確かめてみて下さい。
【山陽マルナカの生キクラゲ取り扱い店一覧】
赤磐市…山陽店
岡山市…下中野店(北区)、平井店(中区)、高屋店(中区)、益野店(東区)
倉敷市…マスカット店、チボリ店、中島店、新倉敷店
玉野市…宇野店
※販売は上記10店舗で行い、宇野店を除く9店舗では順次試食販売も行っています。
今回はすき焼きのたれと絡めて、生キクラゲの食感をシンプルに味わってもらいました。肉厚でコリコリしておいしいと好評でした。
●キクラゲは好きですが、生のキクラゲも良いですね。おいしいです。玉野市産があると初めて知りました。(男性)
●乾燥キクラゲと異なり、生キクラゲはすぐ使えるのが良いですね。(女性)
●今回の試食ですき焼きに使えると言われていたので、買って帰ったらすき焼きに入れてみようと思います。(女性)
山陽マルナカ食品本部スーパーバイザー部、農産スーパーバイザーのアカダさんにお話をお伺いしました。
―浅野産業㈱さんのキクラゲを実際に食べられてみてどうでしたか?
きのこと聞いていたのですが、食感がコリコリしていて、とても歯ごたえがあって、キノコっぽくないとても美味しい味ですね。
―お客様からの反応はいかがですか?
調理されたものを見るということはあるんですが、もともとのキクラゲそのままを見たことがないというお客さんもたくさんいらっしゃたので、「これは何ですか?」と疑問の声もあがってはいます。
―浅野産業㈱のキクラゲは岡山県玉野市で作られています。地産地消という面からはどのようにお考えでしょうか?
今マルナカでは、岡山県産の地場野菜というのを色んな店舗で展開していこうと考えています。そういった面でも岡山県産のものを売るということは、僕たち売る側にとっても売りやすい商品になっています。
弊社は生キクラゲを通年で生産しており、生産量は国内でもトップクラス。一年を通して安定供給が可能です。
スーパーでのキクラゲの売れ行きは、通常の4倍以上と出足好調です。今後はさらに生キクラゲの販売先を増やし、食材としての優れた面をより広く普及していきたいと考えています。
残念ながら近くに取り扱い店舗がないという場合は、きのこ家のオンラインストアから購入することもできます。ぜひご利用ください。
>>生キクラゲの購入はこちらから。