こんにちは、きのこ家スタッフのどん子です。
先日Yahoo!ニュースさんで、シイタケについて気になる記事が掲載されていたのでご紹介します。
以下、記事の一部を引用します。
2018年のシイタケの植菌済み菌床の輸入量が過去最高となった。財務省の貿易統計によると、1~11月の輸入量は1万8650トン。12月分の結果が出るのを待たずに、これまでの最高だった17年実績(1万5649トン)を上回った。輸入菌床は国産に比べて安く、発生したシイタケは国産として販売できるため、国内産地は危機感を強めている。
シイタケ菌床の輸入量が前年を上回るのは11年連続。12月分が前年並みなら年間2万トンの大台を超えることになる。輸入先は99%以上が中国だ。
現行の産地表示では、輸入菌床を使って国内で培養、発生させたシイタケは国産として販売できる。
(2018年1月13日 Yahoo!ニュース(日本農業新聞)より引用)
植菌済み菌床とは、きのこのタネを埋め込んだ後の栽培キットのようなものだと思ってください。
記事では主に中国から植菌済み菌床が輸入され、そして収穫されたシイタケが「国産」として販売されていますよ、ということが書いてあります。
では、なぜ中国産菌床から育ったシイタケが国産として販売できるのでしょうか。
生しいたけの原産地表示は、生鮮食品の畜水産物の原産地表示の仕組みと同じ。
原産地表示は、
①2ヶ所以上で育った場合、いちばん育てられた期間が長い場所を原産地として表示する。
②銘柄に冠した地名が上記のような最長の育った場所と異なる場合、銘柄と別に原産地も「都道府県名」等で表示する。
……という主に2つのルールから成り立っています。
牛肉をイメージすると分かりやすいかもしれませんが、例えば海外から輸入された牛でも、日本国内でエサを食べて育った期間が海外で過ごした期間よりも長ければ「国産牛」として販売することができるのです。
このルールはシイタケも同様。たとえ輸入された菌床から育ったシイタケでも、日本で育った期間が長ければ「国産シイタケ」として販売されるのです。
国産菌床も輸入菌床も店頭に並ぶ際には同じ「国産シイタケ」として販売されますので、実際にはどちらのシイタケなのか、消費者としてはなかなか区別がつきにくいのが実情です。
では国産菌床と輸入菌床を見分ける方法が全くないかというとそうではなく、全国食用きのこ種菌協会さんが「どんぐりマーク」というものを作成しています。
どんぐりマークはシイタケ菌床に使う木材の75%以上が国産樹木であれば、パッケージに表示して販売できるというもので、国産かどうかを見分ける指標の一つとなります。
※ただし、全てのきのこ生産者さんがどんぐりマークを付けているというわけではありません。
また、きのこ生産者さんがホームページ等で国産木材で育てたことをPRしている場合もありますので、よく買うシイタケのブランドは生産者さんのwebサイトをチェックするのもオススメです。
ちなみにきのこ家ではと言いますと……菌床には岡山県産を中心とする近県エリアの国産木材だけを使った国産シイタケです。
自社で菌床を作り、栽培・出荷まで一貫して行っているので、シイタケが育つまでにどんな材料を使ったかまで、しっかり記録されています。また、シイタケを育てる際には農薬は一切使用していません。
ラベルにどんぐりマークは表示されていないのですが「アサノのしいたけ」のパッケージを見たら、岡山県産の国産シイタケなんだな~と思っていただければ!
ぜひ今度スーパーへ買い物に行った際には、きのこの産地やどんぐりマークにも注目してみてくださいね。
きのこ家では、岡山県玉野市で無農薬の国産きくらげ&しいたけを製造・販売しています。
栽培したきのこは岡山県内のスーパー各店をはじめ、インターネットからも購入していただけます。
↓きのこ家公式オンラインショップはこちらから